【Teams踏み込み活用術】Microsoft Teams(マイクロソフト・チームズ)を使いこなす達人のワザを紹介! この連載では、企業への導入・活用支援を手がける著者による現場の利用実態に根ざした視点から、Teamsの一歩踏み込んだ活用法を解説します。
会議のオプションの設定が円滑な会議運営を助ける
活用する機能:
会議のオプションは開催者が設定できる
会議予定を作成した人が、その会議の「開催者」となります。開催者は[会議のオプション]の設定が可能です。
特に参加人数の多い会議や、社外のユーザーを含む会議では、会議のオプションを適切に設定しておくことで、円滑な会議運営が実現できます。この会議のオプションは事前に設定しておくことがほとんどですが、会議中でも可能です。必要に応じて、会議のオプションの設定を見直しておきましょう。
会議中に設定する場合、❶[その他の操作]→[会議のオプション]を順にクリックすると、画面が表示される。
ロビーを迂回できるユーザーを指定する
ロビーとは、会議の参加者が、会議参加前に一時的に待機する場所のことです。待機しているユーザーは、会議参加者が承認するまで会議に参加できません。
ロビーの設定は、会議の性質にあわせて指定する必要があります。例えば、機密情報を扱うなど、限られた人物のみで開催したい会議に、意図しないユーザーが突然参加しては困ってしまいます。しかし、参加人数が多いオープンな会議で、たくさんのユーザーをロビーに待機させてしまうと、承認だけでも手間がかかります。
会議のオプションでは、誰がロビーを通らずに直接会議に参加できるかを指定できます。既定では[所属組織内のユーザーおよびゲスト]の設定になっており、もっともよく利用されています。これによって同じ会社の同僚や、すでにどこかのチームに招待されているゲストユーザーは、直接会議に参加できます。
[全員]を選択すると、どのユーザーもロビーを通ることなく、直接会議に参加できます。機密性が低く、社外のユーザーが多くいるような会議に向いています。
開催者が出席者として招待したユーザーのみが直接会議に参加できる[自分が招待したユーザー]も便利です。この設定にしておけば、意図しないユーザーが直接会議に参加することはありません。本書のワザ35を参考に、会議出席依頼の転送を禁止しておくと、より厳密に参加者を管理できます。
カレンダーの予定の[編集]をクリックすると、会議の予定の詳細画面が表示される。❶[...]→❷[会議のオプション]を順にクリック。
ブラウザーで会議のオプションが表示された。❸[ロビーを迂回するユーザー?]から、直接会議に参加できるユーザーを選択可能。
発表者を個別に指定する
ビデオ会議でデスクトップやウィンドウ、PowerPointのスライドを共有できるユーザーを「発表者」と呼びます。会議のオプションでは、誰がこの発表者となれるかを事前に設定可能です。
例えば、誤った操作などで会議で発表する人以外が不用意に画面を共有すると、会議が中断されてしまいます。事前に[特定のユーザー]のみを発表者にしておくことで、そうした事態を防ぎ、スムーズな会議運営の助けになります。なお、事前に発表者に指定できるのは、同じ社内のユーザーのみです。
一方、発表者ではない他の会議参加者は「出席者」と呼ばれますが、会議中に出席者を発表者にしたり、発表者を出席者にしたりすることもできます。当初は予定していなかったものの、やはり発表もしてもらいたいといった場合などには、会議の参加者一覧から目的のユーザーを発表者に切り替えましょう。
なお、これらの設定を行わない場合、すべての会議参加者が発表者となります。
開催者と発表者は[参加者を表示]をクリックし、出席者を右クリックして❶[発表者にする]をクリックすると、出席者を発表者に変更できる。
マイクのミュートを解除できないようにする
多くの人が参加するビデオ会議で、誰かのマイクからノイズが入り、他の話している人の声が聞き取りづらくなった経験を持つ人は、多いのではないでしょうか。こうした事態を防ぐには、出席者がマイクのミュートを解除できないように[出席者のマイクを許可しますか?]を無効に設定しておくのもおすすめです。
もしもこの設定によって、出席者のマイクのミュート解除を制限していたとしても、会議中に開催者や発表者は解除を個別に許可できます。出席者が会議中の挙手やチャットによって発言したい意思を示したら、ミュートの解除を許可し、マイクで話せるようにしてあげましょう。
出席者のミュート解除を許可しないように設定すると、出席者は❶マイクを利用できない。開催者と発表者は❷[参加者を表示]から、出席者のマイクのミュート解除を個別に許可できる。
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この連載記事は、インプレスの書籍『Microsoft Teams踏み込み活用術 達人が教える現場の実践ワザ(できるビジネス)』の内容に基づいています。紹介している情報は、書籍発行時点(2021年7月)のものです。