【パワポ時短】は「見栄えのいい資料を手早く作りたい!」というビジネスパーソンのみなさんに、PowerPointの作業効率をアップするワザをお届けする連載です。
正しく設定しないと操作の邪魔になる
プレゼンテーションに統一した世界観を持たせたりする目的で、PowerPointのすべてのスライドに背景画像を設定したいことがあると思います。また、会社や商品のロゴを背景画像として設定したいこともあるでしょう。
このとき、挿入した画像のサイズを調整してスライドの最背面に配置するのも、間違った操作ではありません。しかし、テキストボックスやほかの図形を選択・移動するときに背景画像まで動かしてしまい、イライラした経験はありませんか? これではスライドの作成に集中できなくなってしまいます。
そこで覚えておきたいのが、[背景の書式設定]という機能と、スライドマスターの有効活用です。背景としてスライドいっぱいに画像を配置したいなら、まずは[背景の書式設定]が基本中の基本。以下で操作方法を見ていきましょう。
[背景の書式設定]で背景画像を設定する
現在表示しているスライドに、[背景の書式設定]機能を使って背景画像を設定してみましょう。
ただ、画像によっては、その上に配置される文字が読みにくくなってしまうことがあります。ここでは背景画像に透明度を設定し、文字の読みやすさ(可読性)を維持する方法もあわせて解説します。
1[背景の書式設定]を表示する
スライド上の何もないところを右クリックして[背景の書式設定]を選択します。
2背景画像を選択する
[背景の書式設定]作業ウィンドウが表示されました。[塗りつぶし(図またはテクスチャ)]をクリックして[挿入する]をクリックします。
[図の挿入]画面が表示されました。ここではOfficeで利用できる素材集である「ストック画像」から画像を選択します。[ストック画像]をクリックしましょう。
背景画像として使いたい画像を選択し、[挿入]をクリックします。
3背景画像に透明度を設定する
背景画像が挿入されました。続けて、[背景の書式設定]作業ウィンドウ内の[透明度]を調整し、文字が読みやすくなるようにしておきます。
なお、[背景の書式設定]作業ウィンドウの左下にある[すべてに適用]をクリックすると、現在のプレゼンテーション内に存在するすべてのスライドに同じ背景画像が設定されます。背景画像を解除するには[塗りつぶし(単色)]をクリックしましょう。
スライドマスターに背景画像を設定する
上記の操作により、現在のスライドや、すでにあるすべてのスライドに背景画像を設定できました。しかし、以降に追加するスライドは、背景画像なしの状態で作成されます。次の画面を見てください。
[ホーム]タブの[新しいスライド]から任意のレイアウトを選択します。
背景画像が設定されていないスライドが追加されました。
スライドを追加するたびに、背景画像を設定するのは手間がかかります。そこで「スライドマスター」に背景画像を設定する方法も覚えておきましょう。
1スライドマスターを表示する
[表示]タブの[スライドマスター]をクリックします。
2[背景の書式設定]を表示する
スライドマスターが表示されました。いちばん上のスライドマスターを選択し、スライド上の何もないところを右クリックして[
3背景画像を選択する
[背景の書式設定]作業ウィンドウが表示されました。先ほどと同様に[塗りつぶし(図またはテクスチャ)]→[挿入する]をクリックし、背景画像を選択します。
4スライドマスターに背景画像を設定できた
ここではいちばん上のスライドマスターに背景画像を設定したので、すべてのレイアウトのスライドマスターに同じ背景画像が設定されました。背景画像を解除したい場合は[塗りつぶし(単色)]を選択します。[マスター表示を閉じる]をクリックすると、通常のスライドの表示に切り替わります。
HINTスライドマスターに挿入した画像は固定される
スライドに背景画像を設定する[背景の書式設定]機能と、スライドマスターの活用法を紹介しました。
もし、誰かから受け取ったPowerPointファイルに動かせない画像があるときは、背景画像として設定されているか、スライドマスターに画像が配置されているのかもしれません。それぞれの設定をチェックしてみることで解決できるでしょう。関連記事
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