利用頻度が低いとセキュリティが保たれない

 「あまりパソコンを使う機会がないから、マルウェアに感染する可能性は低いだろう」。もしかすると、そう考える人がいるかもしれません。
 確かに、パソコンの利用頻度が低ければ、マルウェアに接触する機会は減ります。しかし、パソコンの利用頻度が低く、インターネットに接続する機会も少ない場合、ウイルス対策ソフトが最新の定義ファイルをダウンロードする機会も少なくなるため、安全性が保たれない可能性も高くなります。マルウェアに感染する機会は少なくなる一方で、一度の接触で感染してしまう可能性は、飛躍的に高くなってしまうのです。

利用頻度が低いとウイルス対策ソフトの定義ファイルが更新されず、最新のマルウェアに感染する可能性が高くなる

早めに低価格パソコンやタブレットへ移行しよう

 パソコンの利用頻度が低い人は、安全確保のために、普通の人よりも早めにパソコンの移行を検討すべきです。できればサポートが終了する前、OSやウイルス対策ソフトを最新の状態に更新できるうちに、新しいパソコンへと環境を移行しておきましょう。
 5万円程度で安売りされていることもある、1年ぐらい前の型のパソコンでも、Windows XPのころのパソコンに比べれば、はるかに高性能な機種が手に入ります。快適に使えるようになれば、これまでよりも積極的に活用したくなることでしょう。
 また、レッスン1314で解説したように、メールやWebの利用、写真の管理などがメインであれば、タブレットにするのもいいでしょう。メールやWeb以外でも、年賀状作りなど一般的な用途向けのアプリは、タブレットにも充実しています。

[ヒント]サポート終了後の移行はマルウェアの感染に細心の注意を!

もしも、Windows XPのサポートが終了する2014年4月9日を経過してから、しらばく電源を入れていなかったパソコンを起動する場合は、パソコンをなるべくインターネットやLAN、記録メディアなどと接触させないようにすることが大切です。レッスン910などで解説したように、インターネットやLANに接続した状態では、気付かないうちにマルウェアに感染してしまう危険があるので接続せず、USBメモリーなどの記録メディアも装着しないようにして、マルウェアが侵入する機会を徹底的に避けましょう。新しいパソコンにデータを移行するときには、新品のUSBメモリーや、フォーマットして中身を完全に消去した外付けハードディスクを使うようにすると安心できます。