注目度が高まっているタブレット

 "ポスト"パソコンとして、ここ数年、急速に注目度を高めているのがタブレットです。7〜10インチほどの、いつでも持ち運べるサイズでありながら、メールやWebを利用するのに十分な機能を備えており、しかも、簡単なタッチ操作によってパソコンよりも気軽に扱うことができます。
 価格は5万円を切るものから、高価なものでも10万円以下と、パソコンよりも入手しやすいうえ、電子書籍やゲームなども楽しむことができ、多くのユーザーに親しまれています。

Windows搭載のタブレットもある

 タブレットはパソコンとは別もので、同じ使い方はできないと考えている人も少なくないでしょう。確かに、タブレットはパソコンほど幅広い用途に使えるわけではありません。
 しかし、パソコンの主な用途が、メールのやり取りや、調べ物やオンラインショッピングのためにWebを見るという程度ならば、タブレットでも十分に代わりができます。タブレットの製品としてはAndroidタブレット(OSにGoogleの「Android」を搭載)、iPad(アップルの「iOS」を搭載)が有名ですが、最近では、Windowsを搭載したタブレットが増えています。
 Windowsタブレットには、パソコンと同じWindows 8.1を搭載した製品と、デスクトップ(Windows XPのデスクトップと同様の画面)が利用できない代わりに低価格な「Windows RT」を搭載した製品の2種類があります。両方とも、タブレットとして気軽に持ち運んで使うことも、キーボードやマウスを接続して、パソコンに近い感覚でOffice 2013などを使うことも可能で、Windows XPパソコンからの移行先としても、おすすめできます。

Windows 8.1を搭載したマイクロソフト製タブレット。直販価格99800円(128GB)

オンラインのメールサービスを利用しよう

 タブレットを活用するには、マイクロソフトの「Outlook.com」などのオンラインのメールサービスの利用も検討しましょう。
 Windows XPの時代には、パソコンのメールソフトにプロバイダーのメールアカウントを設定し、ハードディスクに過去のメールを保存していく使い方が主流でした。しかし、近年では「クラウド」(インターネット上のサーバーや、オンラインサービスのこと)でメールを管理して、パソコンのブラウザーやスマートフォン、タブレットからアクセスし、利用する形が主流になっています。
 このようなメールサービスの利点は、パソコンやタブレットなど端末の機種を問わずに使える点と、受信したメールが常にクラウドにあるため、複数の端末を使っている場合に、どの端末からも新着メールから過去のメールまで、同じメールを参照できる点です。
 Outlook.comでは、昔から使っているプロバイダーのメールアカウントを一緒に管理したり、「Outlook」など、パソコンのメールソフトで受信した過去のメールをアップロードすることもできます(以下の「HotmailおよびOutlook.comに以前のメールをアップロードする」に、詳しい方法が解説されています)。
 AndroidタブレットやiPad、スマートフォンのメールアプリでも、簡単な設定でOutlook.comのメールを使えるようにできます。ぜひ、利用を検討してみましょう。
▼Outlook.com
http://outlook.com/
▼HotmailおよびOutlook.comに以前のメールをアップロードする
http://www.microsoft.com/ja-jp/atlife/tips/windows/windows8/009/07.aspx

[ヒント]電子書籍用などに買ったタブレットも活用しよう

電子書籍やゲームなどを楽しむ目的で購入したタブレットがあったら、それにパソコンの機能を肩代わりさせることも考えられます。AndroidタブレットやiPadに、パソコンで使っていたメールアカウントを登録すれば、メールの送受信が可能になります。スマートフォンやタブレット用のアプリを提供している通販サイトやネットバンクもあり、パソコンで利用するときよりも使い勝手がよくなる場合もあります。

[ヒント]オンラインでブラウザーのお気に入りやファイルの同期もできる

クラウドの利用は、今やITの世界では当たり前になりつつあります。Windows 8.1では「Microsoftアカウント」を利用することで、マイクロソフトが提供する、さまざまなオンラインサービスを無料で利用できます。例えば、MicrosoftアカウントはOutlook.comのメールアドレスとして利用できるので、Windows 8.1の「メール」アプリがすぐに利用できます。また、オンラインストレージ(ファイル保存)サービスの「SkyDrive」(「OneDrive」に改称予定)も利用でき、パソコンの特定のフォルダーに保存したファイルを自動的にサーバーと同期(アップロード)できます。このほか、パソコンとタブレットなど複数の端末で同じMicrosoftアカウントを利用すると、Internet Explorerのお気に入りなどを同期し、すべての端末で同じ環境を使えるようにできます。パソコンでもタブレットでも、これからはクラウドを積極的に活用していきましょう。
▼SkyDrive(OneDrive)
http://skydrive.live.com/