まるごと環境の転送は避けて、必要な設定だけを転送しよう

 2台目として使うパソコンを買ったときには、「Windows転送ツール」を利用してパソコンの各種設定やファイル、メールなどをまとめて転送するのが定番です。ただし、VAIO type Pではこの方法は避けたほうがよいでしょう。なぜなら、ハードディスクの容量が小さいからです。

 VAIO type Pのハードディスクは60GB。オーナーメイドモデルでは64GB/128GBのSSDが選択できますが、いずれも最近の一般的なパソコンと比べて、かなり小さいサイズです。できるだけ無駄なファイルは入れず、空き容量を確保することを心がけましょう。

 また、普通のパソコンとモバイルパソコンでは使い方が異なるので、インターネット接続の設定なども、おのずと異なってきます。それぞれ別に設定を行った方がいいでしょう。

 ここでは、そのまま転送して使うケースの多い3点の設定内容――Internet Explorerのお気に入り、Windows メールのアカウント情報、アドレス帳の転送方法を解説します。

 転送元からのエクスポート、VAIO type PへのインポートにはUSBメモリを利用することを想定していますが、SDカードなどでもかまいません。

Internet Exploterのお気に入りをエクスポートする

1.インポート/エクスポートウィザードを起動する

1 [Alt]キーを押す,2 [ファイル]-[インポートおよびエクスポート]をクリック,USBメモリを用意し、転送元のパソコンに挿入しておく,メニューバーが表示された,転送元のパソコンでInternet Explorerを起動しておく

2.お気に入りのエクスポートを実行する

1 [次へ]をクリック,[インポート/エクスポートウィザード]が表示された

2 [お気に入りのエクスポート]をクリック,3 [次へ]をクリック,[インポート/エクスポートの選択]が表示された

4 [次へ]をクリック,ここでは全部のお気に入りをエクスポートする,[お気に入りのエクスポート元のフォルダ]が表示された

5 [参照]をクリックし、USBメモリのドライブを選択,6 [次へ]をクリック,[お気に入りのエクスポート先]が表示された,[(USBメモリのドライブ)¥bookmark.htm]と表示された

7 [完了]をクリック,8 [お気に入りのエクスポートに成功しました]が表示されたら[OK]をクリック,USBメモリに「bookmark」というファイ¥ル名でお気に入りのエクスポートが行われた,[インポート/エクスポートウィザードの完了]が表示された

Windows メールのアカウント情報をエクスポートする

1.アカウントのエクスポートを開始する

1 [ツール]-[アカウント]をクリック,2 [@nifty]をクリック,3 [エクスポート]をクリック,USBメモリを用意し、転送元のパソコンに挿入しておく,Windows メールを起動しておく,ここでは[@nifty]というメールアカウントをエクスポートする,[インターネットアカウント]が表示された

2.エクスポート先を選択する

1 USBメモリのドライブを選択,2 [保存]をクリック,「@nifty」というファイル名でメールのアカウント情報がエクスポートされた,[インターネットアカウントのエクスポート]が表示された

Windows メールのアドレス帳をエクスポートする

1.転送元のパソコンからアドレスをコピーする

1 ユーザーのフォルダ内にある[アドレス帳]を表示,2 コピーしたいアドレスを選択,3 [整理]-[コピー]をクリック,USBメモリを用意し、転送元のパソコンに挿入しておく,すべてコピーしたい場合は[整理]-[すべて選択]をクリックする,アドレスがファイルの一覧として表示された,[Ctrl]キーを押しながらクリックすると複数のアドレスを選択できる

2.エクスポート先のフォルダにアドレスを貼り付ける

USBメモリにアドレス保存用フォルダを新規作成し、開いておく,アドレス帳のエクスポートが完了した,コピーしたアドレスが貼り付けられる,[整理]-[貼り付け]をクリック

Internet Exploterのお気に入りをインポートする

1.インポートするファイルを選択する

1 [お気に入りのインポート]をクリック,2 [次へ]をクリック,USBメモリを用意し、VAIO type Pに挿入しておく,VAIO type PでInternet Explorerを起動し、[インポート/エクスポートウィザード]を表示しておく

3 [参照]をクリックし、USBメモリのドライブを選択,4 [次へ]をクリック,[お気に入りのインポート元]が表示された,[(USBメモリのドライブ)¥bookmark.htm]と表示された

2.お気に入りのインポートを実行する

1 [次へ]をクリック,ここでは「お気に入り」のすぐ下にインポートする,[お気に入りのインポート先のフォルダ]が表示された

2 [完了]をクリック,3 [お気に入りのインポートに成功しました]が表示されたら[OK]をクリック,お気に入りのインポートが完了した,[インポート/エクスポートウィザードの完了]が表示された

メールのアカウント情報をインポートする

1.アカウント情報のインポートを開始する

USBメモリを用意し、VAIO type Pに挿入しておく,VAIO type PでWindows メールを起動し、[インターネットアカウント]を表示しておく,[インポート]をクリック,[名前](最初のアカウントの設定画面)が表示された場合は[キャンセル]をクリックし、ウィザードを終了してよい

2.アカウント情報を選択し、インポートする

アカウント情報のインポートが完了した,[インターネットアカウントのインポート]が表示されたら、エクスポートしたアカウント情報のファイル(ここでは「@nifty.iaf」)をクリックして[開く]をクリック,[メール]に[@nifty]が表示された

メールのアドレス帳をインポートする

1.USBメモリからアドレスをコピーする

1 [整理]-[すべて選択]をクリック,2 [整理]-[コピー]をクリック,USBメモリを用意し、VAIO type Pに挿入しておく,すべてのアドレスが選択された,アドレスをエクスポートしたフォルダを開いておく

2.[アドレス帳]フォルダに貼り付ける

アドレス帳のインポートが完了した,コピーしたアドレスが貼り付けられる,ユーザーのフォルダ内にある[アドレス帳]を表示しておく,[整理]-[貼り付け]をクリック

[ヒント][サーバーにメッセージのコピーを置く]を設定しておこう

2台のパソコンで同じメールアカウントを設定すると、一方のパソコンで受信したメールが、もう一方では受信できなくなってしまうことがあります。これは、メール受信時にサーバーからメッセージを削除してしまうためで、利用している全パソコンのメールソフトの設定を変更し、受信直後には削除しないようにすることで、回避できます。Windows メールではメールアカウント選択して[プロパティ]をクリックし、[詳細設定]タブの[サーバーにメッセージのコピーを置く]と[サーバーから削除する]にチェックを付けます。[5日後]など削除するまでの日数を変更できますが、これは、両方のパソコンを使う周期(例えば、1週間程度の出張に出ることがあるなら余裕を見て10日程度)に変更しておきましょう。

1 [詳細設定]をクリック,2 [サーバーにメッセージのコピーを置く]にチェックを付ける,3 [サーバーから削除する]にチェックを付ける,4 受信から削除までの適当な日数を入力,メールアカウントのプロパティを表示しておく

[ヒント]XBM(クロスメディアバー)ボタン、ウィンドウ整列ボタン

VAIO type Pには、「XBM(クロスメディアバー)ボタン」、「ウィンドウ整列ボタン」という2つの特殊ボタンがあり、これらの機能は自分で設定が可能です。[スタート]-[すべてのプログラム]-[VAIOの設定]をクリックして[VAIOの設定]を表示し、[特殊ボタン]から、各ボタンの機能を設定できます。

XBM(クロスメディアバー)ボタンに割り当てる機能を設定する,ウィンドウ整列ボタンに割り当てる機能を設定する,[VAIOの設定]の[特殊ボタン]-[Sボタン設定]をクリックして[Sボタン設定]を表示しておく