VPN（Virtual Private Network）とは、社内情報システムに出張先などからアクセスするための手段です。会社のIT部門で設定したVPN規格とアドレス、IDとパスワード情報を入力することで、社内情報システムにインターネット経由で接続できます。通信は傍受されても安心な暗号化が施されています。接続設定を行う前に、あらかじめIT部門に社で利用しているVPN技術の種類（L2TP、PPTP、IPSec）と接続に必要なアドレス、IDとパスワードなどを問い合わせておいてください。

会社がiPhoneの法人プログラムに参加していれば数十〜数百台のiPhoneに対してVPNや社内電子メールシステム、社内無線LANシステムなどの設定を一括して行うことができます。詳細はアップルのiPhone-エンタープライズインテグレーションというWebページに書かれています（http://www.apple.com/jp/iphone/enterprise/）。もし、あなたの会社にiPhoneユーザーが大勢いる場合は、ぜひIT部門に相談してみましょう。

VPN接続の利用が終わったら、［VPN］設定画面の一番上にあるスイッチをタップしてVPNを［オフ］にすれば通常の接続ができます。再びVPN接続をする場合は、このスイッチを［オン］にすれば前回と同様の設定で接続できます。

VPN接続をすれば社内のWebやメールにアクセスできますが、実は一番、便利なのは会社のパソコンを遠隔操作するVNC、Remote Desktop系アプリケーションの利用です。設定は大変ですが、これらのアプリケーションをiPhoneに入れておけば、iPhoneの画面上に会社のパソコンの画面が表示され、タッチ操作で日本語文字入力以外は自由自在に操作ができます。Windowsの遠隔操作アプリとしてはRemote Desktop for iPhone、VNCという技術を使いMac／Windows両対応のソフトとしてはJaadu VNCやMocha VNCが人気です（別途パソコン側でも設定が必要です）。